責任世代として
めざすべき未来がある

 「少子化」「高齢化」の課題の本質は、世代別人口構成のバランスが崩れることにあります。
 なぜなら、国内のルールや行政システムは、人口も経済も成長することが前提として作り上げられてきたものです。社会保障制度は、少数を多数で支えることで維持できるシステムであることから、前提が変われば行き詰まることは明白です。
 その改善・改革の第1歩とするのは「前提となっていた環境や固定概念を取り除く意識改革」であり、近年、市井にその理解が浸透してきましたが、政治がリードしなければなりません。

少子高齢社会が今世紀中続くことを前提に

 「未来を想像(イマジネーション)し、政策を(クリエイティブ)する」ことが政治に求められています。
 人口減少・少子高齢社会にあっては、ベースとなるのが「持続可能性」を全ての分野で模索することだと考えています。
具体的には、財政規模と行政サービスのダウンサイジング。身の丈に合った規模へと転換し「福祉と教育」に軸足をおいたシンプルで質実な行政に再構築することです。
そのように舵を切るには、自助・共助を向上させる仕組みを同時に進めなければならないと考えております。

その大きな柱が、次の2つです。

持続可能性の徹底追及

 環境分野で使われ出した「持続可能性」という言葉も、今では様々な分野での共通目標としての言葉となっています。
 そのような表現でなくとも、伊勢神宮の式年遷都や清水寺の舞台のケヤキは400年後を見据え植樹をするなど「未来への責任」をもって、今、取り組んでいることは多々あります。
 現在は「持続可能性」を意識し、それを目標に掲げて能動的に取り組まなければならない時代背景になっています。
 例えば、地球環境の持続可能性は、地球上の動食物にとって大変重要です。それを脅かす地球温暖化は、地球規模で考える大きな課題ではあるものの、その実践は一人一人の生活レベルでの取り組みです。
 また、身近な自治会、老人会など、地域組織もその加入率の低下が進んでいます。その対応には、組織を維持するために加入促進の対策を行うのか、組織の持つ目的を変えるのか、組織のあり方自体をリニューアルさせるのか。今の対応の仕方によって大きく未来が変わります。
 私たちが暮らしている「寝屋川市」は、経済の成長と共に多くの方々が生活の場とされてまいりました。今では、第1世代、第2世代、第3世代、第4世代へと代を重ね、多くの方々の「ふるさと」になっています。
 「心の宝物」である“ふるさと”を誇れる街にしたい気持ちは誰も同じです。多世代の家族が同居・近居することによって、世代構成のバランスが保たれるとともに、ふるさとへの思いをより具現化しようとする方向へ向かいます。この考え方こそ、「寝屋川市」自体の持続可能性につながります。

全員参加型社会の実現

 今ある課題には「核家族化」が起因しているものが多くあります。一人暮らし高齢者の増加、高齢者のみ世帯の増加は象徴的な例です。その方々の見守りや介護を行うにしても、世代別人口バランスを考えると、容易ではありません。 従来型の対応にとらわれず、パラダイムシフトすることが肝要です。
 その一つが、「地域の絆を再構築すること」。つまり、住民全員が参加できる「真の住民自治」の実践であると考えております。そして、世代を問わず能力のある方が「できる人が、できることを、できる時間に、少しずつ」協力し合う「共助」によって、サービス量の総量を増やすことが必要です。
 さらに、労働者、事業者が将来減少していくと予想されることから、自治組織が地域密着・地域完結型のサービスを行うことを更に進めて地域・住民・行政の三方がよくなる仕組みが可能です。私たち一人ひとりが主役となり、地域のまちづくりや運営に携わっていくことこそ、未だに経験したことのない社会を切り拓き、幸福感を向上させる原動力となります。

安心な街命を守る。生活を守る。
~安全安心を確かなものに~

  • 「災害」「犯罪」「健康危機」などのあらゆる危機事象に対する危機管理能力の向上。
  • 「孤独・孤立」を防ぐ。家族構成の変化と、高齢者のみ世帯の増加に対応。
  • 多世代家族が、本市域内で暮らすことを促進する「家族政策」。
  • 全ての人の移動の安心を確保。「道路の傷み」の改修や自動運転による「近距離の交通手段」など。
  • 体感治安の改善を、物質的・心理学・脳科学でアプローチ。

活力ある人と活力あふれるまちへ。
~人生100年をトータルコーディネート~

  • 「少子化対策」と「子育て支援」の違いを理解し、少子化対策を強力に推進するタスクフォースの設置へ。
  • 高齢者への福祉・健康・生活などのトータル窓口を整備し、複合的な課題をワンストップ人材によるコーディネートへ。
  • 全ての人の健康寿命を延ばす。各個人の健康情報の一元化によるライフステージを通した健康戦略の提供。健康ビッグデータを分析し、無関心層に効果ある施策を。
  • ウェルビーイングを取り入れた、個人に寄り添ったサービスへの転換。
  • 行政主導の事業においてお金の流れを可視化し、データに基づいた、根拠と効果のある産業支援へ。
  • コミュニティ・ビジネスで地域組織・年金生活者の収入アップ。
  • 物価高対策としての住民の可処分所得の増加策=事業者の支援。

文教都市への転換
~スポーツ・文化・地域施設の充実~

  • 12の施設一体型小中一貫校への移行を推進。
  • 移行実現までは、既存の教育施設は早期に改修。
  • 「住み続けたい」。
    みどりと文化に軸足を置いた、品格ある都市空間を創造します。
  • 移行後、使わなくなった学校の校舎・体育館を市民に開放
    スポーツ、文化、図書館、地域交流、公園として活用。
    災害時の避難所機能も存続。
  • 答えが1つしかない教育から、想像力と創造力を養う教育へ。
  • 文化芸術の拠点を整備。
  • 公共事業や民間開発を機に、品格あるまちづくりへ。

持続可能性の徹底追及
~将来世代の安心を保障~

  • 環境・・・「地球規模で考え、生活レベルで実践」
    エネルギー高騰を契機として脱炭素の促進。この10年が勝負。
  • 地域組織・・・能力に応じて全世代が支え合う「共助」へ。
    コロナで停滞した住民自治を、更に向上できるよう支援。
  • 公共施設・・・世代別人口構成の変化と、そのニーズに合わせた最適機能への転換。
  • ルール、システム・・・人口増加・経済拡大を前提に作られた遺物を一掃。

真のスマートシティに。
~そして、より快適な未来社会を~

  • デジタル技術を全ての行政分野で提案し、真のスマートシティへの挑戦。
  • 高齢者へのデジタルツールの使い方・活用を支援。
  • 事業者のデジタル導入を支援。
  • 役所内業務の生産性向上にデジタル化を徹底活用。効率化によって生れた時間と人材を、人や地域をコーディネートする役割へ。